日本の製造業で急務な「ものづくり」のデジタル化

日本製品は品質が良いというのは、世界的にも広く認知されているところです。なぜ、日本製品が世界的に高く評価され続けてきたのかと言えば、それはものづくりに対するこだわりが背景にあります。妥協を許さず細部にまで徹底的にこだわり、その結果が品質が良く壊れない、数々の良い製品を生み出してきたのです。特に小さな町工場の職人たちが、それぞれにプライドを持って日本の製造業を支えてきたのは、多くの人が認めるところでありましょう。

しかしその反面、IT化やデジタル化に後れを取ってしまったとも言われています。昔ながらの考えが、新しい時代の波をとらえることをできなくさせていたのです。その上で、実際問題として質・量ともに技術をもった人材が足りていないということも、大きな原因の一つとなっています。

では生産技術をデジタル化することによって、どんなメリットがあるのでしょうか。一つ一つ職人の手作業による技があったからこそ精密で美しい製品を作り上げてくることができわけですが、それをデジタル化することによって、実は日本の優れた技術を汎用化できるようになるのです。さらに、デジタル化によって業務を改善することができ、そこに新しい付加価値を効率的に生み出すこともできるようになっていきます。